本当によくなったのでしょうか?
セラピストから「よくなりましたね!」「以前よりも姿勢の取り方がよくなっていますよ!」「前はこの反応がなかったのに、今は反応があります!」と言われたことがありませんか?
それは本当に良くなっているのでしょうか?そして、あなたの目標に向かって進んでいるのでしょうか?
もし、下記に該当する場合は要注意です。
- セラピストの主観(感想)だけで効果測定をしている
- iPadやビデオを使った動画撮影だけで効果測定をしている
- 施設・事業所が作成したオリジナルのアセスメント表で効果測定をしている
標準的に使われているリハビリ評価を使うべき理由
一般的に、リハビリの効果判定をするにあたっては、性能が優れた標準的なリハビリ評価を使います。
「優れた評価」がどういうことかというと、ある程度誰が評価しても同じような結果になったり、身体機能などが変化した分だけ、きちっと点数が変化することを意味します。
つまり、ご利用者様の状態や変化を正確に捉えることができる、ということです。
一方、冒頭で挙げたような “セラピストの感想” は、誰が評価するかによって異なりますし、実際に変化をしていなかったとしてもこのように言うことで “よくなったような錯覚” が起こります。
セラピストとの信頼関係が構築されている患者さんほど、セラピストの言葉を信じやすくなってしまいます。
本当はよくなっていないのに「よくなっている」と錯覚してしまうのは、患者さんにとって貴重なお金と時間の損失です。
よくなっているのならよくなっていると評価された方がいいですし、よくなっていないのであればよくなっていないと評価されなければ、今までやってきたリハビリが正しかったのか、そして今後リハビリを変える必要があるのかがわかりません。
リハビリの成果を確認するために使うべき “標準的なリハビリ評価”
あなたのリハビリはこれらの評価を使っていますか?
腕や手のリハビリの成果を確認するリハビリ評価
- Fugl-Meyer Assessment Upper Extremity(FMAUE)
- Action Research Arm Test(ARAT)
- Wolf Motor Function Test(WMFT)
- Box and Block Test(BBT)
- Nine Hole Peg Test(9HPT)
脚や歩きのリハビリの成果を確認するリハビリ評価
- 10m歩行試験
- 6分間歩行試験
- Functional Ambulation Categories(FAC)
- Berg Balance Scale(BBS)
- Balance Systems Evaluation Test(BESTest)
- Timed Up and Go test(TUG)
私たちは世界で標準的に使われている優れたリハビリ評価を使用し、ご利用者様の変化を正確に捉え、お伝えします。
BRAINが取り組む “リハビリ結果の見える化”
ただし、標準的なリハビリ評価を使っていたとしても、評価結果を点数だけで伝えられるだけではよくわからないのではないかと思います。
例えば、筋力の評価は0・1・2・3・4・5の6段階でみますが、腕や手の運動機能の評価は0〜66点で評価します。
このように、それぞれの評価で点数の付け方が異なるため、「筋力が1レベルよくなりました」「運動機能が5点よくなりました」と伝えられても、意味がよくわからないと思います。
そこで、私たちは評価結果をグラフに直し、ご利用者様が見たときに何がどれくらいよくなったのかがわかるようにしています。
なお、1〜2ヶ月のリハビリで全てが良くなる、ということはまずありません。
例えば、肩関節の動きはよくなったものの、手首の動きはよくならなかった、ということもあり得ます。
よくなった結果も、よくならなかった結果も全てグラフでお示しします。
その結果をもとに、リハビリを継続されるか、卒業されるか、中止されるかご判断ください。