お世話になっております。針谷です。
10月から「EBP東京自費リハビリ」という事業名で保険外の訪問リハビリサービスをはじめます。
本記事は、サービス内容の簡単な紹介と、サービスを通して成し遂げたいビジョンについて書いています。
EBP東京自費リハビリの紹介
東京都の23区内を対象にした保険外の訪問リハビリサービスです。
訪問リハビリサービスというのは、ご自宅やご入居中の施設へ伺い、普段お住まいの場所でリハビリを提供するサービスです。
訪問リハビリのメリットとしては①普段の生活をよくできる可能性が高い②移動しなくていい、という2点があります。
一方、デメリットとしては①スタッフの移動費用が上乗せされるので費用が比較的高い②使えるリハビリ機器(トレッドミルマシンなど)が限られる、ということが挙げられます。
訪問リハビリといえば一般的に介護保険のサービスを示すことが多いですが、EBP東京自費リハビリは保険外のリハビリサービスです。
介護保険のサービスとの違いとして、
を掲げています。
各文章にはリンクを貼っておりますので、紹介ページをご覧いただけますと幸いです。
世界的には標準的に行われており、今後、日本のリハビリでも標準化されるであろう、Evidence Based Practice (以下、EBP)という考え方に基づいてリハビリを提供します。
EBP東京自費リハビリを通して成し遂げたいこと
EBP東京自費リハビリを通してやりたいことは2つあります。
当事者の方へより良いリハビリを届けたい
何よりも一番強い想いです。
脳卒中を発症した後の回復曲線というのをご覧になったことはありますでしょうか。
「発症6ヶ月以降はプラトー」を示している図です。
これにより、日本では急性期・回復期病院に入院されている時は集中的なリハビリを受けることができますが、ご自宅に退院された後の生活期においては介護保険を使った「維持」のためのリハビリに切り替えられます。
ただ、これはあくまでも脳卒中の患者さんの一般的なデータを示したものです。
生活期もちゃんとしたリハビリを行うことで、身体機能が改善するというエビデンスはたくさんあります。
ただ、そのためには “生活期で有効なリハビリ” を行わないといけないですし、ある程度集中的なリハビリを行う必要があります。
特に、集中的なリハビリという点では、1回60分程度のリハビリを週3回〜週5回行うことが求められます。
日本の場合、医療保険や介護保険を用いたリハビリではこのようなリハビリ時間を確保することができません。
ですので、「本当はよくなるのに、現状でとどまってしまっている人」がたくさんいらっしゃいます。
そのような方々へ、より良いリハビリを受けていただき、最大限、身体機能の向上ができるようお役に立ちたいと思っています。
リハビリテーション業界でEBPの普及を後押ししたい
EBP/EBMが大事だということは昔から言われていますし、最近でも改めて学会で言われるようになってきていますが、それでもなかなか普及しません。
多くのセラピストがEBPやEBMを学校で学ばないので、臨床にでてから全く新しい概念として自分で学び直す必要があります。
これってすごく大変なことです。
セラピストは通常の業務だけで忙しいですし、帰宅してから自分の患者さんの症状やリハビリについて勉強しないといけないです。
その上で新しい概念としてEBPやEBMを学ぼうとするのは、時間的にも費用的にも困難を極めます。
その他にもいくつかの事情がありますが、日本では以前からEBPやEBMが大事だと言われているのに、なかなか普及しないという実情があります。
また、少なくとも首都圏でうまくいっている自費リハビリ施設は、ほとんどボバース・コンセプトや認知神経リハビリテーションを行なっています。
私自身もボバースを学んでいたことがありますが、やはり保険外リハビリで患者さんの役に立っているところを見ると「かっこいいな」と思いました。
単純かもしれません。笑
でも、「こういう風になりたい」とか「こういうリハビリができるようになりたい」と若いセラピストが思うというのは、勉強のきっかけにもモチベーションにもなると思います。
ですので、EBPによって当事者の方にこのように役に立てるのだということをしっかり示すことによって、「自分もEBPをできるようになりたい」と思うセラピストが増え、結果として国内リハビリテーションのEBP普及に貢献できるのではないかと思います。
EBP東京自費リハビリは10月からスタートします。
東京23区内で、「今までにないリハビリを受けたい!」という当事者様がいらっしゃいましたらご紹介いただけると嬉しいです!
今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。