本記事では、脳卒中後の上肢の運動障害に対する運動観察療法について、システマティックレビュー論文をもとに大局的に見たときの効果について検証します。

最初に本記事のまとめです。

  • 運動観察療法は運動を観るリハビリ
  • 上肢への運動観察療法は1回あたり3分以上が望ましい
  • 3分以上の動画を作成しておく
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運動観察療法は運動を観るリハビリ

運動観察療法は、運動を観るリハビリです。

歩いているところ、手を動かしているところなど、誰か(自分でも可)の運動を観察します。

最近はiPadなどのタブレットにより、手軽に行えるようになりました。

運動観察療法には一人称視点か三人称視点か、運動観察のみか運動観察+実際の運動か、といったオプションがあります。

それらを含めて大局的にみると、運動観察療法は上肢の運動向上に効果的であるとされています。

では、何分くらいビデオを観る必要があるのでしょうか?

Borges LRら(2018)のシステマティックレビューで検証されています。

1回あたり3分以上の運動観察が望ましい

Borges LRら(2018)のシステマティックレビューによると、運動観察療法は何もしない場合やプラセボなどと比べて、3分未満の運動観察を行う場合は上肢の運動機能に対して効果的であるとは言えない、としています。

【運動観察3分未満/上肢運動機能】
SMD 0.18(-0.19, 0.55) I2=0%

Borges LR, 2018

一方で、3分以上の運動観察を行う場合は上肢の運動機能に対して効果的であるとしています。

【運動観察3分以上/上肢運動機能】
SMD 0.65(0.29, 1.00) I2=0%

Borges LR, 2018

このことから、運動観察療法を行うなら3分以上観察する必要があると考えます。

3分以上の動画にしてしまおう

患者さんに「3分以上は観ておいてくださいね」とお願いして、観てもらえるでしょうか。

患者さんからすると、再生ボタンを繰り返し押すのは面倒ですよね。

ならば、セラピストが動画を作成するときに、3分以上の動画にしてしまいましょう。

そうすれば1回再生ボタンを押すだけで条件クリアです。

患者さんに動画に集中していただける環境設定をしたいですね!

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参考文献

Borges LR, Fernandes AB, Melo LP, Guerra RO, Campos TF. Action observation for upper limb rehabilitation after stroke. Cochrane Database Syst Rev. 2018 Oct 31;10:CD011887.