PubMedやGoogle scholarで、英語論文を読もうと頑張られている先生は多いのではないかと思います。

でも、英語論文ってダウンロードできないことありますよね。

アブストラクト(論文の要旨)までは無料だけど、本文は有料、というパターンです。

「読みたい!」と思った論文に限って有料だったりするので、英語論文を読む人にとってはガッカリする瞬間ではないでしょうか。

今回は、有料の英語論文を手に入れるための方法をお伝えします。

無料で入手できない英語論文を入手する4つの方法

最初に結論ですが、4つの方法の1つ目は「著者に問い合わせる」、2つ目は「母校のデータベースを使う」、3つ目は「大学院のデータベースを使う」、4つ目は「国立国会図書館に行く」です。

結局、いずれも大変なのですが、無料で英語論文を入手できるというメリットもあるので、検討してみてください。

それでは、それぞれの方法について解説します。

4つの方法を解説

まず「著者に問い合わせる」です。

これはそのままですが、読みたい論文の著者へEメールを送り、「論文のPDFをください」とお願いするものです。

論文に著者の先生の情報(所属先やEメールアドレスなど)が記載されているので、そちら宛にEメールを送ります。

当然、英語でEメールを書くことになるのですが、それはGoogle翻訳やDeepl翻訳を存分に使います。

内容としては①自己紹介②今、○○の勉強をしています③先生の論文を読みたいので、よかったら論文をいただけないでしょうか?という構成です。

20〜30%くらいの確率でお返事いただけるので、ダメもとだと思って送りましょう。

2つ目は「母校のデータベースを使う」です。

卒業した大学でデータベースを契約していれば、そのデータベースを使ってダウンロードできることがあります。

大体、どこの学校も卒業生は使えるようになっているはずなので、母校に問い合わせてみてください。

3つ目は「大学院のデータベースを使う」です。

大学院はデータベースを契約しているところもあるので、大学院に通っている人は大学院のデータベースからダウンロードすることが可能です。

大学院に通っていない人は、大学院に通っている友達にお願いする、というのも手です。

4つ目は「国立国会図書館に行く」です。

東京都内、皇居の近くの永田町駅から行けます。

関西にもあるそうです。

国立国会図書館は国内外のあらゆる書物を蔵書しているので、そこで探してみたり、司書さんにお願いするのも手段のひとつです。

▶︎国立国会図書館
https://www.ndl.go.jp/

セミナーを利用するのも手です

Evidence Based Practiceの普及を阻害する要因としてアクセスの壁というのがあり、この「有料論文を入手できない」という環境がEBPを行えない要因のひとつになっています。

質の高いリハビリテーションを行うためにも、なんとか有料論文を入手したいところです。

ここまで説明した4つの方法以外では「セミナーに参加して情報を得る」というのもありますが、講師の先生の情報提供内容によって正しく情報を得られるかどうかが変わってしまうので、良いセミナーか、ちゃんと情報提供してくれる講師の先生か、という点を吟味した上でセミナーに頼るかどうかを判断した方がいいと思います。

例えば、セミナーの中で講師の先生が仰っていたことが、スライドに書かれている引用論文を読んでみたら全く書かれていなかったとか、引用論文に書かれている情報とは違う情報を記載していたとか、バイアスリスクの高い(つまり情報の信憑性が低い)研究論文を引用していて、「本当にそこまで言える?」という内容であることもあります。

もちろん講師の先生はリスペクトしていますが、実際そういうことがあるのも事実です。

ちゃんと情報提供をしてくれるセミナー、講師の先生なのかというのを見極めた上で、情報源とすべきかどうかを判断するのがおすすめです。

本日は「有料の英語論文を無料で入手する4つの方法」というテーマでお話しさせていただきました。

BRAINでは脳卒中EBPプログラムというオンライン学習プログラムを運営しております。

2021年前期はおかげさまで満員御礼となりましたが、後期は10月から開始、募集は7月〜8月ごろから開始する予定です。

ご興味がある方はよかったらホームページを覗いてみてください。

それでは今日もリハビリ頑張っていきましょう!