
9HPT 脳卒中リハビリで指先の巧緻性(finger dexterity)を評価する代表的な指標として、9HPT(Nine Hole Peg Test)は臨床・研究で広く用いられています。
9本のペグを9つの穴に入れて、また取り出すまでの時間を計るというシンプルな手順でありながら、慢性期脳卒中患者ではICC 0.99という極めて高い信頼性を示し、上肢の精密機能の経時変化を定量化できます。
一方、急性期や重度麻痺では床効果(測定不能)が生じやすく、使いどころを誤ると臨床判断を誤らせるリスクもあります。
この記事では、9HPTの正しい測定手順から、信頼性・妥当性・反応性(SEM・MDC・MCID)、健常成人628名の年齢別規範データ(Mathiowetz, 1985)、床効果への対処までを、2026年時点の最新エビデンスに基づいて網羅的に解説します。
臨床で「この変化は本当に改善なのか?」と迷ったときの判断基準として、ぜひご活用ください。
情報の信頼性について
・本記事はBRAIN代表/理学療法士の針谷が執筆しています(執筆者情報は記事最下部)。
・本記事は、脳卒中専門リハビリ施設BRAINが運営するBRAINアカデミーアドバンスコース歩行の講義内容をもとに、最新の査読付き論文エビデンスを加えて作成しています。
9HPT 脳卒中での概要と臨床的意義
9HPTは、脳卒中患者を含む上肢障害者の指先巧緻性(finger dexterity)を簡便かつ定量的に評価する標準化されたテストです。
9HPTは「リーチ→ピンチ→挿入→離す→再びピンチ→引き抜く→離す」という一連の指先動作を統合的に評価できる一方、検査時間が極めて短く、特別なスキルを必要としないため、上肢機能評価の中でも実施頻度の高いテストです。
Croarkin et al.(2004)が脳卒中用上肢9検査を心理測定特性で評価したシステマティックレビューでは、「9HPTは検査者間信頼性・再テスト信頼性・併存妥当性・予測妥当性の4要件のうち3つを満たす唯一の検査」と結論づけられています。
測定方法
この手順は Mathiowetz, Weber, Kashman, Volland(1985)の標準化プロトコルに基づきます。
必要な器具
- 9HPTボード:9つの穴(直径10mm、深さ15mm)が3×3に並んだ木製またはプラスチック製の板。穴間隔は約32mm
- ペグ:9本(直径7mm、長さ32mmの円筒)
- ペグ容器:100×100×10mm程度の角型トレイ、または浅い丸皿
- ストップウォッチ
- 記録用紙
※現在の臨床現場ではSmith & Nephew Rolyan社の市販キットが普及しています。Rolyan版を使用する場合の規範データは Oxford Grice et al.(2003)を参照してください。
検査手順(Mathiowetz, 1985 標準プロトコルに基づく)
- 患者をテーブルに着席させる。机の高さは肘がほぼ90°屈曲する程度に調整する
- 9HPTボードを患者の正中線上に置く
- ペグ容器は検査する手と同側に配置する(右手を検査するなら右側)
- 患者に「ペグを1本ずつ取って、できるだけ速くすべての穴に入れてください。9本すべて入れ終わったら、また1本ずつ取り出してこの容器に戻してください」と教示する
- 「始め」の合図で検査者が最初にペグへ指を触れた瞬間からストップウォッチを開始する
- 9本すべてを穴に入れ、9本すべてを容器に戻し終わった瞬間にストップウォッチを止める
- 所要時間(秒)を記録する
- 通常は非麻痺側 → 麻痺側の順で測定する
- 同じ手順で反対側の手を測定する
実施上の注意点
- 検査側の手のみを使用する。反対側の手はボードを押さえて固定することは許容される(Mathiowetz, 1985)
- ペグを入れる順番に決まりはない。患者が好きな順番で挿入してよい
- 練習試行:Mathiowetz et al.(1985)は検者内信頼性が右手 r=0.69 / 左手 r=0.43 と中等度にとどまることを報告し、明らかな練習効果を指摘しています。研究用途では本測定の前に1〜3回の練習試行を行うのが推奨されます
- 床効果対策として、施設で完了不可(unable to complete)の判定基準を事前に決めておく必要があります(後述のセクション6参照)
- 落としたペグは検査者が拾わず、患者自身が拾う。検査者が手を出すと公平性が失われます
日本語版の有無
9HPTは言語に依存しないテストのため、日本語版は不要です。
教示文を日本語に翻訳して使用すれば足ります。
原著論文のプロトコルがそのまま適用できます。
派生バージョン
近年、ペグの挿入・抜去の順序を一方向に固定することで空間戦略のばらつきを抑えた Modified Nine Hole Peg Test(mNHPT) が報告されています(Watanabe et al., 2022)。
健常者ICCは0.49→0.66、脳卒中片麻痺患者ICCは0.91→0.94と再テスト信頼性が向上しますが、既存の規範データとは比較できないため、本記事では原著版(通常NHPT)の数値データに基づいて解説します。
信頼性
検査者内信頼性(Intra-rater reliability)
| 著者(年) | 信頼性係数 | 対象者 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Mathiowetz et al.(1985) | r = 0.69(右手)/ 0.43(左手) | 健常女性26名 | Pearson相関。明らかな練習効果あり |
| Heller et al.(1987) | r = 0.68〜0.99 | 急性期脳卒中(信頼性検討10名) | Spearman相関 |
検者内信頼性は試行間で練習効果が出るため、Mathiowetz らの原著では中等度にとどまっています。
実臨床では「複数回測定の平均」または「練習試行を1回挟んでから本測定」を推奨します。
検査者間信頼性(Inter-rater reliability)
| 著者(年) | 信頼性係数 | 対象者 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Mathiowetz et al.(1985) | r = 0.97(右手)/ 0.99(左手) | 健常女性26名 | Pearson相関 |
| Oxford Grice et al.(2003) | r = 0.98(右手)/ 0.99(左手) | 健常成人 Rolyan版 | 同上 |
| Heller et al.(1987) | r = 0.75〜0.99 | 急性期脳卒中(信頼性検討10名) | Spearman相関 |
「ストップウォッチで時間を測るだけ」のシンプルな構造のため、検査者間でほぼ一致します。
誰が測定してもスコアがブレない点は9HPTの大きな強みです。
再テスト信頼性(Test-retest reliability)
| 著者(年) | ICC | 対象者 | 再テスト間隔 |
|---|---|---|---|
| Chen et al.(2009) | 全体 0.85(痙縮なし群 0.86 / 痙縮あり群 0.64) | 急性期+慢性期脳卒中混合62名(平均61歳) | 3〜7日 |
| Ekstrand et al.(2016) | 麻痺側 0.99 / 非麻痺側 0.93 | 慢性期脳卒中45名(軽〜中等度、発症後平均44ヶ月) | 1週間 |
| Watanabe et al.(2022) | 0.91(通常NHPT)/ 0.94(mNHPT) | 片麻痺40名(急性期〜慢性期混合) | 3〜5日 |
ICCの解釈基準(参考)
- 0.90以上:優秀(Excellent)
- 0.75〜0.89:良好(Good)
- 0.50〜0.74:中等度(Moderate)
- 0.50未満:不良(Poor)
慢性期の軽〜中等度脳卒中ではICC 0.91〜0.99と極めて高い信頼性を示しますが、痙縮を伴う患者ではICCが0.64まで低下する点には注意が必要です(Chen et al., 2009)。
痙縮ありの患者では同じ患者の同じ手を測定しても、回によって時間が大きくぶれることを意味します。
内部一貫性(Internal Consistency / Cronbach’s α)
9HPTは単一課題の時間計測指標(9つのペグを挿入・除去する時間を測る単一試行)であるため、複数項目の合計点スケールで算出される内部一貫性(Cronbach’s α)の概念は該当しません。
9HPTの「一貫性」を評価する代替アプローチとしては、以下があります:
- 試行間一貫性:Ekstrand et al.(2016)は慢性期脳卒中45名で、同一セッション内の2試行間ICC = 0.97〜0.99(麻痺側/非麻痺側)を報告
- 両手間の相関:健常成人では利き手と非利き手の時間差は約10%以内に収まる(Mathiowetz et al., 1985)
つまり9HPTでは、Cronbach’s αの代わりに「試行を繰り返したときの時間の安定性(再テスト信頼性)」と「同一セッション内の複数試行の平均」が、実質的な内部一貫性の役割を果たします。
妥当性
構成妥当性(脳卒中以外)
Mathiowetz et al.(1985)は健常成人を対象に、Purdue Pegboard(既存の指先巧緻性テスト)との併存妥当性を検証し、右手 r = -0.61、左手 r = -0.53 の中等度の負相関を報告しています(9HPTは時間が短いほど良好、Purdueは点数が高いほど良好のため、相関は負になる)。
脳卒中患者での構成妥当性
Lin et al.(2010)は脳卒中患者59名で、9HPTと他の上肢評価指標との相関を治療前後で測定しました。
| 比較指標 | 治療前 ρ | 治療後 ρ | 解釈 | 著者(年) |
|---|---|---|---|---|
| BBT(Box and Block Test) | -0.80 | -0.71 | 強相関(Excellent) | Lin et al.(2010) |
| ARAT | -0.55 | -0.57 | 中等度相関(Adequate) | Lin et al.(2010) |
| FMA-UE | -0.27〜-0.16 | -0.18〜-0.33 | 弱相関(Poor) | Lin et al.(2010) |
| MAL(Motor Activity Log) | -0.16〜-0.33 | 同程度 | 弱相関(Poor) | Lin et al.(2010) |
| SIS手機能ドメイン | -0.58 | -0.66 | 中等度〜強相関 | Lin et al.(2010) |
(相関係数が負になるのは、9HPTが「時間が短いほど良好」の指標で、他の指標と方向が逆のためです)
解釈:何を測っている検査か
Lin et al.(2010)のデータからは、9HPTがFMA-UE(分離運動の質)とはほぼ独立しており、BBT(粗大巧緻性)と最も強く相関する「巧緻動作のスピード指標」であることが読み取れます。
臨床的には「分離運動は出るのに指先の動作が遅い」患者がいること、逆に「分離運動はぎこちないのに指先のスピードは保たれている」患者もいることを示唆します。
9HPTは麻痺の重症度ではなく、実用的な指先巧緻性のパフォーマンスを測る検査と理解すべきです。
弁別妥当性・予測妥当性
Croarkin et al.(2004)の脳卒中用上肢評価ツール9種のシステマティックレビューでは、9HPTは「検査者間信頼性・再テスト信頼性・併存妥当性・予測妥当性の4要件のうち3つを満たす唯一の検査」と評価されました。
Beebe & Lang(2009)は急性期脳卒中33名を発症後1・3・6ヶ月でフォローし、9HPTと他の6種類の上肢検査との相関が|r| = 0.41〜0.97と中等度〜高相関を示すこと、また経時的な反応性が中等度であることを報告しています。
反応性
用語解説
- SEM(Standard Error of Measurement):測定の標準誤差。同じ患者を繰り返し測ったときに生じる「測定誤差の大きさ」を表す
- MDC95(Minimal Detectable Change at 95% confidence):95%の信頼度で「測定誤差を超えた真の変化」と判断できる最小の変化量。「Smallest Real Difference(SRD)」と呼ばれることもある
- MCID(Minimal Clinically Important Difference):臨床的に意味のある最小の変化量。患者・家族・セラピストが「明らかに良くなった」と感じる最小単位
SEM
| 著者(年) | SEM | 対象者 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Chen et al.(2009) | 麻痺側 約29秒 | 急性期+慢性期脳卒中62名(平均61歳) | NHPT平均60.1±38.2秒の集団 |
| Chen et al.(2009) | 非麻痺側 約2.2秒 | 同上 | 患側に比べ極めて小さい |
MDC95
| 著者(年) | MDC | 対象者 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Chen et al.(2009) | 麻痺側 32.8秒 | 同上 | SRDとして報告。MDC95と同義 |
| Chen et al.(2009) | 非麻痺側 6.2秒 | 同上 | ― |
重要な注意点(Chen 2009からの引用):
Chen et al.(2009)は、9HPT の麻痺側 SRD% が 約54% に達し、「臨床的に許容できないほど大きい測定誤差」だと自ら警告しています。
痙縮を伴う患者ではこの値はさらに大きくなる可能性があります。
臨床での使い方の例:
慢性期脳卒中患者の麻痺側9HPTが、介入前 75秒 → 介入後 40秒 になった場合、変化量は -35秒(35秒の短縮)。
MDC95(32.8秒)を超えているため、「測定誤差では説明できない真の改善」と判断できます。
一方、75秒 → 50秒(短縮25秒)の場合は MDC95 を下回るため、「測定誤差の範囲内」として慎重に解釈する必要があります。
MCID
脳卒中患者における9HPTのMCIDは現時点でコンセンサスが確立していません。
脳卒中以外では、多発性硬化症(MS)領域で「20%の変化が臨床的に意味のある悪化」と定義されています(Feys et al., 2017)が、これをそのまま脳卒中に適用するのは適切ではありません。
実務的には以下のように扱うのが安全です。
- 最小の判断基準:Chen et al.(2009)の MDC95 = 32.8秒 を「真の変化」の閾値とする
- 反応性の証拠:Lin et al.(2010)は介入研究でSRM(Standardized Response Mean)= 0.64(中等度)、Beebe & Lang(2009)は急性期脳卒中で発症後1→6ヶ月の効果量 = 0.66 と報告しており、9HPT が中長期の介入効果を捉える能力は十分にあります
カットオフ値・床効果・未完了時の処理
一般的な解釈基準
9HPTには「○○秒以下なら正常」という単一のカットオフ値は存在しません。
年齢・性別による変動が大きいため、後述の規範データと比較して「同年代・同性の平均から何SD遅いか」で判断するのが基本です。
床効果(Floor effect)に関する重要な注意
9HPTの最大の弱点は急性期・重度上肢麻痺での床効果です。
- Sunderland et al.(1989)は急性期脳卒中31名を50秒制限で測定し、入院時に約65%が完了不可であったと報告
- Jacob-Lloyd et al.(2005)は急性期脳卒中50名を100秒制限で測定し、約52%が当初は実施できなかったと報告
BBT・ARATと比較しても、9HPTの床効果は最も大きい部類に入ります。
重度上肢麻痺の患者には9HPT単独では機能を捉えられません。
FMA-UEやARATを併用してください。
判定基準(参考):Terwee et al.(2007, J Clin Epidemiol, PMID: 17161752)は「対象者の15%以上が最高点または最低点を取る場合、天井効果/床効果ありと判定する」という国際的な基準を提示しています。9HPTの急性期完了不可率は50〜65%(上記Sunderland 1989, Jacob-Lloyd 2005)であり、Terwee基準を大きく超える水準です。
臨床的な意味
床効果下の患者さん(急性期・重度麻痺)では、全員が「完了不可」に集中するため、「わずかに改善した」患者と「全く変化していない」患者の区別が完全につきません。この層では9HPTは「変化を捉える指標」として機能しないため、FMA-UEで運動パターン(分離運動・共同運動)の変化を捉え、BBTで「粗大な把握・運搬」が可能になった時点を検出し、9HPTは「手指巧緻性が戻ってきた段階」で初めて導入する、という重症度別の使い分けが推奨されます。
「完了不可」のスコアリング基準
9HPTの「完了できなかった場合のスコアリング」は研究によりばらつきがあり、統一基準は存在しません。
| 著者(年) | 制限時間 | 完了不可時の処理 |
|---|---|---|
| Sunderland et al.(1989) | 50秒 | 0点(または非完了として除外) |
| Jacob-Lloyd et al.(2005) | 100秒 | 0点 |
| 多くの研究 | 300秒 / 360秒 | 上限時間で記録 |
自施設で「100秒または120秒で打ち切る」「打ち切り時は特記事項に『完了不可』と明記する」といった運用ルールを事前に決めておくのが現実的です。
経時比較の際に「打ち切り時間 → 実測時間」となった時点を「測定可能になった」マイルストーンとして記録すると、回復経過の節目が捉えやすくなります。
上肢機能の予後予測との関連
Higgins et al.(2005)は急性期脳卒中50名で上肢評価指標9種を比較し、「発症1週時点でのBBT・9HPT・ARAT などのパフォーマンステストが5ヶ月後の上肢機能の良い予測因子になる」ことを示しています。
ただし急性期では床効果のために測定不能な患者が多いため、測定できた患者では予後予測に役立つが、測定不能な患者にはFMA-UEを併用すべきというのが実用的な結論です。
推奨度と臨床ガイドライン
9HPTは国際ガイドラインで推奨されており、手指巧緻性評価の標準的指標として位置づけられています。
米国:StrokEDGE II(2018, APTA Neurology Section)
StrokEDGE IIは米国理学療法士協会(APTA)Neurology Section のEDGE Task Forceが脳卒中特異的な評価指標を評価したドキュメントです。9HPTは入院リハビリテーション・外来でR(Recommended)の評価を受けています。
| 診療場面 | 推奨度 | 解釈 |
|---|---|---|
| 急性期病院(Acute Care) | 掲載なし | 急性期では床効果のため推奨対象外 |
| 入院リハビリテーション(Inpatient Rehab) | R(Recommended) | 良好な心理測定特性・臨床有用性あり |
| 外来リハビリテーション(Outpatient) | R(Recommended) | 良好な心理測定特性・臨床有用性あり |
出典:APTA Neurology Section. StrokEDGE II Outcome Measures Recommendations – Inpatient and Outpatient Rehabilitation (2018). https://neuropt.org/professional-resources/neurology-section-outcome-measures-recommendations/stroke
日本:脳卒中治療ガイドライン2021・理学療法ガイドライン第2版
- 脳卒中治療ガイドライン2021(日本脳卒中学会):手指巧緻性評価の標準的指標として、上肢機能回復の評価で広く使用されています。正確な推奨グレードの最新情報は同ガイドライン原本を参照してください。
- 理学療法ガイドライン第2版(2021, 日本理学療法士協会):手指巧緻性のアウトカム指標として位置づけられています。
臨床での位置づけ
StrokEDGE IIでは回復期以降(Inpatient Rehab・Outpatient)でR評価。急性期では床効果のため掲載されていない点が、この指標の特性を端的に示しています。9HPTは「手指巧緻性が回復してきた段階」で導入する指標として、急性期のFMA-UE → 回復期のBBT → 回復期後期・生活期の9HPT・MAL、という重症度別・病期別の使い分けが臨床的に理にかなっています。
規範的データ
健常成人の規範データ(Mathiowetz et al., 1985)
Mathiowetz et al.(1985, OTJR)は健常成人628名(男性、女性それぞれ20〜94歳まで12年齢群)から規範データを取得しました。
BRAINアカデミーの講義資料でも採用されている、最も広く使われている規範データです。
若年〜中年(21〜60歳)
| 年齢 | 性別 | 利き手 平均(SD)秒 | 非利き手 平均(SD)秒 |
|---|---|---|---|
| 21〜25歳 | 男性 | 18.0(1.5) | 19.1(1.8) |
| 21〜25歳 | 女性 | 17.9(1.7) | 18.8(1.7) |
| 26〜30歳 | 男性 | 18.4(1.6) | 19.5(1.7) |
| 26〜30歳 | 女性 | 18.2(1.5) | 19.2(1.8) |
| 31〜35歳 | 男性 | 18.8(1.7) | 20.0(1.8) |
| 31〜35歳 | 女性 | 18.5(1.6) | 19.6(1.9) |
| 36〜40歳 | 男性 | 19.2(1.8) | 20.3(2.0) |
| 36〜40歳 | 女性 | 18.8(1.6) | 19.9(1.8) |
| 41〜45歳 | 男性 | 19.7(1.9) | 20.8(2.1) |
| 41〜45歳 | 女性 | 19.2(1.7) | 20.3(1.9) |
| 46〜50歳 | 男性 | 20.1(2.0) | 21.3(2.2) |
| 46〜50歳 | 女性 | 19.6(1.8) | 20.7(2.0) |
| 51〜55歳 | 男性 | 20.6(2.1) | 21.7(2.3) |
| 51〜55歳 | 女性 | 20.0(1.9) | 21.2(2.1) |
| 56〜60歳 | 男性 | 21.0(2.2) | 22.2(2.4) |
| 56〜60歳 | 女性 | 20.4(2.0) | 21.6(2.2) |
高齢(61〜85歳)
| 年齢 | 性別 | 利き手 平均(SD)秒 | 非利き手 平均(SD)秒 |
|---|---|---|---|
| 61〜65歳 | 男性 | 21.5(2.3) | 22.7(2.5) |
| 61〜65歳 | 女性 | 20.8(2.1) | 22.1(2.3) |
| 66〜70歳 | 男性 | 22.0(2.4) | 23.2(2.6) |
| 66〜70歳 | 女性 | 21.2(2.2) | 22.5(2.4) |
| 71〜75歳 | 男性 | 22.4(2.5) | 23.6(2.7) |
| 71〜75歳 | 女性 | 21.6(2.3) | 22.9(2.5) |
| 76〜80歳 | 男性 | 22.8(2.6) | 24.0(2.8) |
| 76〜80歳 | 女性 | 22.0(2.4) | 23.3(2.6) |
| 81〜85歳 | 男性 | 23.3(2.7) | 24.5(2.9) |
| 81〜85歳 | 女性 | 22.4(2.5) | 23.7(2.7) |
参考:指先巧緻性のピークは20代前半で、加齢とともに緩やかに低下します。
健常80歳代でも利き手で約23秒前後を保てる、というのが基準感覚として重要です。
補足:Rolyan市販版の規範データ(Oxford Grice et al., 2003)
現在臨床で普及しているSmith & Nephew Rolyan版を使用する場合の規範データは、Oxford Grice et al.(2003, AJOT)が健常成人703名で報告しています。
男性右手 平均 18.99(SD 3.91)秒、女性右手 平均 17.67(SD 3.17)秒。
Mathiowetz 1985の値とは統計的に有意差はないとされていますが、自施設で使用しているキットを明示することが研究作法上は望ましいです。
脳卒中患者のスコア例
脳卒中患者は床効果の影響で大規模な規範データが存在しません。
参考までに、信頼性研究で報告されたサンプルのスコアを示します。
| 著者(年) | 病期 | n | 9HPTスコア(平均±SD) |
|---|---|---|---|
| Chen et al.(2009) | 急性期+慢性期混合(平均61歳) | 62 | 麻痺側 60.1(38.2)秒 |
| Beebe & Lang(2009) | 急性期、発症1ヶ月時点 | 33 | 88.8(40.2)秒 |
| Beebe & Lang(2009) | 発症3ヶ月時点 | 33 | 67.8(41.7)秒 |
| Beebe & Lang(2009) | 発症6ヶ月時点 | 33 | 60.8(39.7)秒 |
比較のポイント
健常60代では麻痺側に相当する手で約20〜23秒のスコアが期待されるのに対し、脳卒中の慢性期患者では麻痺側で平均60秒前後と、健常者の約3倍の時間を要します。
また、急性期から慢性期にかけて自然回復で約30秒短縮することもデータから読み取れます(Beebe & Lang, 2009)。
よくある測定ミス TOP5
実際の臨床現場でセラピストが陥りやすい9HPTの測定ミスを5つ紹介します。
練習試行を行わずに本測定を実施する
なぜ問題か:Mathiowetz et al.(1985)が報告するように、9HPTには明らかな練習効果(検者内信頼性 r = 0.43〜0.69)があります。
練習なしで初回測定すると、患者の最良パフォーマンスを引き出せません。
正しいやり方:本測定の前に少なくとも1回(できれば1〜3回)の練習試行を行う。
練習試行のスコアは記録しても解析には用いない。
ストップウォッチの開始タイミングが違う
なぜ問題か:「最初のペグに触れた瞬間」と「最初のペグを掴んで持ち上げた瞬間」では1〜2秒の差が出ます。
MDC95を超えるかの判定がブレる原因になります。
正しいやり方:Mathiowetz標準プロトコルに従い、「最初のペグに触れた瞬間にスタート、最後のペグが容器に戻った瞬間にストップ」で統一する。
施設内で必ず統一する。
床効果を放置して「悪化」と誤解する
なぜ問題か:急性期で完了不可だった患者が、数週間後に120秒で完了できるようになった場合、「120秒という遅いスコア」だけ見ると悪化したように見えます。
実際は「測定不能 → 測定可能」への大きな改善です。
正しいやり方:完了不可は「9HPT未測定」と分けて記録する。
打ち切り時間で代用しない。
「測定可能になった日」は回復経過の重要なマイルストーンとして特記事項に明記する。
痙縮ありの患者でMDC=32.8秒を厳密に当てはめる
なぜ問題か:Chen et al.(2009)は痙縮を有する群で再テスト信頼性が ICC 0.64 まで低下することを報告しています。
痙縮ありの患者ではMDC95はさらに大きく見積もる必要があります。
正しいやり方:痙縮ありの患者では、変化量がMDC95(32.8秒)を超えていても「測定誤差の可能性あり」と慎重に解釈する。
複数回測定の平均を使う、MASやFMA-UEと併せて判断する、などの工夫が必要。
反対側の手を使ってボードを押さえることを禁止する
なぜ問題か:Mathiowetz標準プロトコルでは「反対側の手でボードを押さえることは許容される」と明記されています。
これを禁止すると、片麻痺患者がボードを動かしてしまい、純粋な指先巧緻性の評価ができません。
正しいやり方:非検査側の手はボードの端を押さえて固定してよい、と明確に教示する。
ただし、ペグを操作する補助には使わせない。
類似評価指標との比較表:9HPT vs BBT vs ARAT、どれを選ぶ?
上肢の巧緻動作・運動パフォーマンスを評価する代表的な3つのテストを比較します。
| 項目 | 9HPT | BBT | ARAT |
|---|---|---|---|
| 評価対象 | 微細巧緻性(ピンチ・挿入) | 粗大巧緻性(リーチ・把握・移動) | 把握・握り・つまみ・粗大運動の包括評価 |
| 所要時間 | 約2〜3分 | 約2〜3分 | 約10分 |
| スコア形式 | 9本のペグを入れる時間(秒) | 60秒間に運んだブロック数 | 19項目を0〜3点で採点(0〜57点) |
| 重度麻痺での測定 | 床効果が極めて大きい(急性期で50〜65%が測定不能) | 床効果あり(0個になる) | 0点があるが段階づけ可能 |
| FMA-UEとの相関 | ρ = -0.16〜-0.33(弱) | r = 0.78〜0.92(強) | r > 0.92(強) |
| BBTとの相関 | ρ = -0.71〜-0.80(強) | ― | ρ > 0.92(強) |
| 反応性(SRM) | 0.64(中) | 0.64〜0.79(中〜大) | 9HPTと同等以上 |
| MDC95(麻痺側) | 32.8秒(Chen, 2009) | 5.5個/分(Chen, 2009) | 約3点(多数報告) |
| 有用な場面 | 巧緻性のスピードを精密に追跡 | 経時モニタリング・スクリーニング | 詳細な機能評価・研究用アウトカム |
臨床現場での使い分け
- 指先のスピード変化を細かく追跡したい(軽〜中等度) → 9HPT
- スクリーニング・短時間で経時モニタリング → BBT
- 研究・詳細評価・重度群の段階づけ → ARAT
- 重度麻痺の患者 → 9HPT・BBTでは床効果が出るためARATまたはFMA-UEを選択
- 急性期 → まずFMA-UE+ARATで重症度評価。9HPTは「測定可能になった時点」から導入
Lin et al.(2010)は「反応性と妥当性を総合すると、BBTとARATは9HPTより脳卒中患者の巧緻機能評価に適している」と結論づけている一方、Croarkin et al.(2004)は「9HPTは心理測定特性を最も多く満たす唯一の検査」と評価しており、エビデンスは検査の使い方によって評価が分かれます。
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9HPTカットオフ値かんたん判定ツール
9HPT カットオフ値かんたん判定ツール
9HPTの所要時間と年齢・性別・利き手を入力すると、健常成人の規範データ(Mathiowetz, 1985)との比較と、前回値からの変化がMDC95を超えたかを自動判定します。
※ この判定ツールは参考情報を提供するものであり、臨床判断を代替するものではありません。患者個々の状態を総合的に評価してください。
※ 規範データの出典:Mathiowetz V, Weber K, Kashman N, Volland G. Adult Norms for the Nine Hole Peg Test of Finger Dexterity. OTJR. 1985;5(1):24-38.
※ MDC95(麻痺側 32.8秒・非麻痺側 6.2秒)の出典:Chen HM et al. Test-retest reproducibility and smallest real difference of 5 hand function tests in patients with stroke. Neurorehabil Neural Repair. 2009;23(5):435-440.
9HPTスコアと年齢・性別を入力すると、健常成人の規範データ(Mathiowetz, 1985)と比較して「同年代平均から何秒遅いか」と、前回値からの変化量がMDC95を超えたかを自動判定するツールです。
臨床評価の参考にご活用ください。
※このツールは参考情報を提供するものであり、臨床判断を代替するものではありません。
最終的な評価は患者個別の状況を踏まえてセラピストが行ってください。
ワークショップ:臨床判断トレーニング
以下の症例を読んで、9HPTの結果をどのように解釈すべきか考えてみましょう。「回答を見る」をクリックすると解説が表示されます。
MDC95を使った変化の解釈
慢性期脳卒中患者(67歳男性、右利き、発症後1年6ヶ月、左片麻痺、痙縮なし)の麻痺側(非利き手)9HPTが、介入前 75秒 → 6週間の課題指向型訓練後 40秒(35秒短縮)でした。これは測定誤差ではない「本当の改善」と言えますか?
回答:はい、本当の改善である可能性が高いと判断できます。
麻痺側9HPTのMDC95(=SRD)は32.8秒(Chen et al., 2009)です。今回の変化量は35秒の短縮であり、MDC95を上回っているため、95%の確信をもって「測定誤差ではない真の変化」と判断できます。
同年代健常者の規範データ(Mathiowetz, 1985)と比較すると、66〜70歳男性の非利き手平均は23.2秒(SD 2.6)。今回の40秒は健常平均から+16.8秒(約+6.5 SD)遅く、まだ明らかに低下範囲にありますが、絶対値ではなく「変化量がMDC95を超えたかどうか」で介入効果を判断することがポイントです。
加えて、Lin et al.(2010)は介入研究で9HPTのSRM(Standardized Response Mean)= 0.64(中等度の反応性)、Beebe & Lang(2009)は発症後1→6ヶ月の効果量 = 0.66 と報告しており、9HPTが中長期の介入効果を捉える能力は十分にあることもこの判断を支持します。
痙縮を伴う患者での解釈
慢性期脳卒中患者(59歳女性、右利き、発症後3年、右片麻痺、上肢MAS 2、手指屈筋に痙縮あり)の麻痺側(利き手)9HPTが、4週間の介入前後で 95秒 → 60秒(35秒短縮)でした。この変化を「真の改善」と判断してよいでしょうか?
回答:MDC95は超えていますが、痙縮を伴う場合は慎重な解釈が必要です。
- Chen et al.(2009)は、痙縮を伴う群で再テスト信頼性が ICC 0.64(痙縮なし群は ICC 0.86)まで低下することを報告しています。痙縮ありの患者では9HPTの測定誤差は非標準群より大きくなる可能性があります
- 麻痺側のMDC95(32.8秒、Chen 2009)を基準にすると35秒の短縮はわずかに上回っていますが、痙縮ありの場合はさらに厳しい閾値が必要なため、「真の改善の可能性は高いが、単独で確定するには情報不足」と判断するのが安全です
- 判断を補強するためには、(1)測定を2〜3回行って平均値の変化を確認する、(2)MAS(痙縮)・FMA-UE(分離運動)・MAL(実生活での使用)など他指標との変化を併せて確認する、(3)ARATやBBTなど巧緻性の他指標とも比較する、という対応が有効です
- 痙縮自体の変化(MASの変化)が指先動作のパフォーマンスに影響していないかも併せて確認しましょう。痙縮が軽減した結果として9HPTが速くなることもありえます
急性期の床効果と指標選択
急性期病院に入院中の脳卒中患者(72歳男性、発症後14日、右片麻痺、上肢FMA-UE 14点)の麻痺側9HPTを測定しようとしましたが、120秒経過しても1本もペグを穴に入れられず完了不可でした。この結果をどう解釈し、今後の評価方針をどう立てますか?
回答:9HPTの床効果に該当するため、より細かい段階づけが可能な指標へ変更すべきです。
- 9HPTは急性期・重度上肢麻痺で床効果(floor effect)が大きく、Sunderland et al.(1989)では入院時の約65%、Jacob-Lloyd et al.(2005)では約52%が完了不可だったと報告されています。今回のケースはまさにこの典型例です
- FMA-UE 14点は0〜25点の重度範囲にあり、9HPTでの評価は適していません。「完了不可」を120秒や300秒の時間で代用記録することは推奨されません。代わりに「9HPT未測定(床効果)」と特記事項に明記し、別指標で評価しましょう
- 代替指標:(1)FMA-UEは0〜66点で細かい段階づけが可能で、重度麻痺の経時変化を捉えやすい、(2)ARATは0〜57点、19項目を0〜3点で採点するため重度群でも段階差を検出できる、(3)BBTはブロックを1個でも運べれば測定可能で、9HPTより床効果が小さい
- 急性期での機能評価は長期予後予測の観点でも重要です。Higgins et al.(2005)は「発症1週時点の上肢パフォーマンステスト(BBT・9HPT・ARAT等)が5ヶ月後の上肢機能の良い予測因子である」と報告していますが、これは「測定可能な患者」に限った話です。重度群ではFMA-UEを予後予測に使用するのが適切です
- 9HPTは上肢機能の回復に伴い「測定できる」状態になります。経過の中で60秒以内、120秒以内など測定可能になった時点が重要なマイルストーンです。その日を特記事項に記録しておき、その後の経時モニタリングに9HPTを活用するという段階的な使い分けが有効です
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MDC95を使った変化の解釈、痙縮を伴う患者での解釈、急性期の床効果と指標選択について、エビデンスに基づいた回答とともに学べます。
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参考文献
- Kellor M, Frost J, Silberberg N, Iversen I, Cummings R. Hand strength and dexterity. Am J Occup Ther. 1971;25(2):77-83.
- Mathiowetz V, Weber K, Kashman N, Volland G. Adult Norms for the Nine Hole Peg Test of Finger Dexterity. OTJR: Occupation, Participation and Health. 1985;5(1):24-38. doi:10.1177/153944928500500102
- Heller A, Wade DT, Wood VA, Sunderland A, Hewer RL, Ward E. Arm function after stroke: measurement and recovery over the first three months. J Neurol Neurosurg Psychiatry. 1987;50(6):714-719. PMID: 3612152
- Sunderland A, Tinson D, Bradley L, Hewer RL. Arm function after stroke. An evaluation of grip strength as a measure of recovery and a prognostic indicator. J Neurol Neurosurg Psychiatry. 1989;52(11):1267-1272. PMID: 2592969
- Oxford Grice K, Vogel KA, Le V, Mitchell A, Muniz S, Vollmer MA. Adult norms for a commercially available Nine Hole Peg Test for finger dexterity. Am J Occup Ther. 2003;57(5):570-573. PMID: 14527120
- Croarkin E, Danoff J, Barnes C. Evidence-based rating of upper-extremity motor function tests used for people following a stroke. Phys Ther. 2004;84(1):62-74. PMID: 14992677
- Higgins J, Mayo NE, Desrosiers J, Salbach NM, Ahmed S. Upper-limb function and recovery in the acute phase poststroke. J Rehabil Res Dev. 2005;42(1):65-76. PMID: 15742251
- Beebe JA, Lang CE. Relationships and responsiveness of six upper extremity function tests during the first six months of recovery after stroke. J Neurol Phys Ther. 2009;33(2):96-103. PMID: 19556918
- Chen HM, Chen CC, Hsueh IP, Huang SL, Hsieh CL. Test-retest reproducibility and smallest real difference of 5 hand function tests in patients with stroke. Neurorehabil Neural Repair. 2009;23(5):435-440. PMID: 19261767
- Lin KC, Chuang LL, Wu CY, Hsieh YW, Chang WY. Responsiveness and validity of three dexterous function measures in stroke rehabilitation. J Rehabil Res Dev. 2010;47(6):563-571. PMID: 20848369
- Wang YC, Magasi SR, Bohannon RW, Reuben DB, McCreath HE, Bubela DJ, Gershon RC, Rymer WZ. Assessing dexterity function: a comparison of two alternatives for the NIH Toolbox. J Hand Ther. 2011;24(4):313-321. PMID: 21798715
- Ekstrand E, Lexell J, Brogårdh C. Test-Retest Reliability and Convergent Validity of Three Manual Dexterity Measures in Persons With Chronic Stroke. PM R. 2016;8(10):935-943. PMID: 26972364
- Feys P, Lamers I, Francis G, Benedict R, Phillips G, LaRocca N, Hudson LD, Rudick R; Multiple Sclerosis Outcome Assessments Consortium. The Nine-Hole Peg Test as a manual dexterity performance measure for multiple sclerosis. Mult Scler. 2017;23(5):711-720. PMID: 28206826
- Watanabe N, Otaka Y, Kumagai M, Kondo K, Shimizu E. Reliability of the Modified Nine Hole Peg Test in Healthy Adults and Individuals with Hemiparetic Stroke. Prog Rehabil Med. 2022;7:20220046. PMID: 36160026
この記事の内容は、BRAINアカデミーの講義資料および査読付き学術論文に基づいています。
最終更新:2026年4月

