脳卒中の介護疲れは、家族の半数前後が経験する身近な問題で、早めにサービスや支援に頼ることが、介護を続けるための一番の近道ですFauziah, 2022)。

夜中に何度も起こされて眠れない、自分の時間がまったくない、家族にイライラしてしまう自分が嫌になる――。

そんな疲れは「介護をする家族なら当然」と我慢されがちですが、放置すると介護者自身がうつや不眠を抱え込み、介護そのものが続けられなくなることがわかっています

この記事では、脳卒中の介護疲れがなぜ起こるのか、どんなサービスや支援を使えば燃え尽きずに済むのかを、脳卒中専門リハビリ施設BRAINの代表で理学療法士の針谷が、臨床経験と研究論文に基づいて解説します。

情報の信頼性について
・本記事はBRAIN代表/理学療法士の針谷が執筆しています(執筆者情報は記事最下部)。
・本記事の情報は、信頼性の高い研究論文から得られたデータを中心に引用しています。

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⚠ 今すぐ医療機関への相談を検討してください
ご本人に以下の症状が突然出た場合は、様子を見ずに救急要請(119番)を検討してください(FASTのサイン)。
・顔のゆがみ(片側が下がる)
・片腕の脱力(腕が上がらない)
・言葉のもつれ(ろれつが回らない)

また、介護をしているご家族に以下の症状があれば、早めにかかりつけ医や精神科・心療内科にご相談ください。
・2週間以上、気分の落ち込みや興味の喪失が続く
・夜眠れない、または朝早くに目が覚めて眠れない日が続く
・「消えてしまいたい」「もう続けられない」という気持ちが出てきた
・お酒や安定剤に頼る量が増えている
・動悸・息苦しさ・胃の痛みなど身体症状が続いている
目次
  1. 脳卒中 介護疲れとは?|まず知っておきたいこと
    1. なぜ脳卒中の介護は「疲れやすい」のか
    2. どのくらいの家族が介護疲れを抱えているのか
  2. こんなサインはありませんか?|介護疲れのチェックリスト
  3. 介護疲れが起こる主な原因|身体・時間・心・お金の4つ
  4. 脳卒中 介護疲れに使える公的サービス|介護保険の基本
    1. 介護保険で使える代表的なサービス
    2. まずは地域包括支援センターに電話を
  5. 研究でわかっている「家族が楽になる支援」
    1. ①「介護のやり方」を学ぶ教育プログラム
    2. ②本人と家族が「一緒に」受ける支援
    3. ③電話・オンラインで受けられる支援
    4. ④作業療法士による生活面のサポート
  6. 毎日の暮らしでできる介護疲れの予防|5つの工夫
    1. ①「自分の休息時間」を予定に組み込む
    2. ②腰痛・肩こりを我慢しない
    3. ③睡眠を最優先で確保する
    4. ④同じ立場の人とつながる
    5. ⑤「うつのサイン」が出たら専門家に相談する
  7. やってはいけないこと|介護疲れを悪化させるパターン
  8. 役立つ相談窓口・地域の支援先
  9. よくある質問(FAQ)
    1. Q. 介護保険を使うのは、まだ早い気がします。いつから申請したらいいですか?
    2. Q. 仕事を辞めるべきか悩んでいます。どう考えればよいですか?
    3. Q. ショートステイは「申し訳ない」と感じます。利用してもいいですか?
    4. Q. ご本人がリハビリのやる気を失っています。家族はどうすればいいですか?
    5. Q. 退院直後で何から手をつければいいかわかりません
  10. まとめ
  11. 参考文献

脳卒中 介護疲れとは?|まず知っておきたいこと

脳卒中の介護疲れとは、ご本人の身の回りのお世話や見守りを長く続けるうちに、家族の心と体に積み重なっていく負担のことです。

英語では「caregiver burden(ケアギバー・バーデン)」と呼ばれ、研究の世界でも長く注目されてきたテーマです。

2026年に公開された15本のアジア諸国の研究をまとめた分析では、脳卒中の介護者が抱える負担は身体的な負担と感情面の負担が最も大きいと報告されていますYunding, 2026)。

なぜ脳卒中の介護は「疲れやすい」のか

脳卒中の介護が特に大変な理由は、ある日突然はじまることです。

けがや慢性病と違って、心の準備や知識を持つ時間がほとんどありません。

退院の日が決まると、ご家族は「明日から自分が支える」という現実に一気に向き合うことになります

さらに、麻痺・言葉の障害・高次脳機能障害など、症状は人によってバラバラです。

覚えることが多いうえに、介護がいつまで続くのか先が見えにくいのも、脳卒中の介護疲れの特徴です

BRAINの判断!
BRAINでも、退院直後のご家族が「夜中に何度も起こされて、自分が倒れそう」とおっしゃる場面によく出会います。最初の3か月をどう乗り切るかが、その後の介護生活を大きく左右します。一人で抱え込まず、早めにケアマネジャーや医療スタッフに「困っている」と声をあげることが大切です。

どのくらいの家族が介護疲れを抱えているのか

2022年に公開されたインドネシアでの研究では、脳卒中の家族介護者157名のうち、56.7%にうつ症状が認められたと報告されていますFauziah, 2022)。

2024年に公開された日本での調査(Japan National Health and Wellness Survey)でも、脳卒中の家族を介護している方は、介護をしていない方に比べて生活の質が低く、医療費・仕事の生産性の低下が大きいことが示されています(Kojima, 2024)。

2022年に公開された142名の家族介護者を対象とした研究では、介護者は一般の人と比べて「心の健康」が明らかに低い状態にあり、最も強く関連していたのはうつ症状でしたCheng, 2022)。

「自分だけがつらい」「自分の頑張りが足りない」と思う必要はありません。

研究のデータは、介護疲れがごく普通に起こることだと示しています。

こんなサインはありませんか?|介護疲れのチェックリスト

以下の項目に当てはまるものがないか、ご自身でチェックしてみてください。

3つ以上当てはまる場合は、介護疲れがすでに進んでいるサインです

  • 夜中に何度も介護で起こされ、ぐっすり眠れない日が続いている
  • 食欲が落ちた、または逆に食べすぎてしまう
  • 本人や周りに対して、以前よりイライラしやすくなった
  • 趣味や楽しみを「やる気がしない」と感じる時間が増えた
  • 頭痛・肩こり・腰痛・胃の不調など、体の不調が続いている
  • 「自分がいなくなったら」と考えてしまうことがある
  • 外出や人と会うのが億劫になった
  • 介護が終わる見通しが立たず、将来が不安でたまらない
  • お酒・薬・甘いものに頼る量が増えた

これらは「気持ちの問題」ではなく、長く続く介護のなかで誰にでも起こりうる体と心の反応です。

サインが出ているときは、「もう少し頑張る」ではなく「使えるサービスを増やす」方向に舵を切ることが必要です

介護疲れが起こる主な原因|身体・時間・心・お金の4つ

脳卒中の介護疲れの原因は、ひとつではなく複数が重なっています。

大きく分けると、身体的な負担・時間の負担・心の負担・お金の負担の4つですYunding, 2026)。

負担の種類具体的な内容出てきやすいサイン
身体的な負担移乗・入浴介助・夜間の付き添いによる肉体疲労腰痛・肩こり・睡眠不足・体重減少
時間の負担自分の時間や仕事の時間が削られる趣味の時間がない・離職・休職・友人と会えない
心の負担先の見えない不安、本人への申し訳なさ、孤立感気分の落ち込み・涙が出る・イライラ・「消えたい」
お金の負担医療費・介護用品・サービス利用料・収入の減少家計の不安・サービス利用を控えてしまう

2022年に公開されたインドネシアでの研究では、女性であること・腰痛があること・介護時間が長いことが、介護者がうつ症状を抱えるリスクを高めると報告されています(Fauziah, 2022)。

逆に、「自分の休息時間を確保できている」と感じている方は、うつのリスクが低かったとも示されています

これは「休むこと」が介護を続けるための最重要な対策であることを意味します。

BRAINの判断!
BRAINでも、「家族が休めるようにリハビリの時間を使ってもらう」という考え方を大切にしています。ご本人が外でリハビリを受けている時間は、ご家族にとっての貴重な「自分の時間」でもあります。罪悪感を持たずに使っていただきたい時間です。

脳卒中 介護疲れに使える公的サービス|介護保険の基本

脳卒中の介護疲れを軽くする一番の近道は、家族だけで抱え込まず、公的サービスを活用することです。

介護保険は40歳以上が加入している制度で、脳卒中による後遺症があれば40〜64歳の方でも「特定疾病」として利用できます

介護保険で使える代表的なサービス

サービス内容介護疲れに効くポイント
デイサービス(通所介護)日中、施設で食事・入浴・レクを受ける家族の昼間の時間が確保できる。本人の生活リズムも整う
訪問介護(ホームヘルプ)ヘルパーが自宅で身体介護や生活援助を行う入浴・排泄など重い負担を分担できる
訪問看護・訪問リハビリ看護師・理学療法士などが自宅を訪問健康管理とリハビリを家で受けられる。家族の不安が減る
ショートステイ(短期入所)数日〜2週間、施設に泊まる家族がまとまった休みを取れる。冠婚葬祭にも対応
福祉用具レンタル・住宅改修介護ベッド・手すり・スロープなど移乗や排泄の身体的負担が軽くなる
ケアマネジャーサービスの組み合わせや調整を担当家族が抱え込まず相談できる「窓口」になる

このうち、介護疲れを直接軽くする効果が大きいのは、デイサービスとショートステイの2つです。

これらは医療や福祉の分野で「レスパイトケア(家族の休息のためのケア)」と呼ばれ、家族が休むことを目的にした制度です

まずは地域包括支援センターに電話を

「何から始めればいいかわからない」というご家族には、まず地域包括支援センターへの電話をおすすめします。

地域包括支援センターは、市区町村が設置している高齢者と家族の総合相談窓口です。

介護保険の申請から、ケアマネジャー探し、地域のサービス情報まで無料で相談できる「最初の窓口」です

退院前であれば、入院先の病院の医療ソーシャルワーカー(MSW)にも相談できます。

制度や費用の全体像については、別記事「脳卒中の費用|高額療養費・傷病手当金など使える制度一覧」も参考にしてください。

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研究でわかっている「家族が楽になる支援」

「気持ちで頑張る」だけが介護ではありません。

家族の負担を本当に軽くする方法は、研究データのなかで少しずつ明らかになっています

①「介護のやり方」を学ぶ教育プログラム

2026年に公開された18の研究をまとめた分析では、介護のやり方や脳卒中の知識を学ぶ教育プログラムが、家族の生活の質を高める効果が確認されていますKelani, 2026)。

2025年に公開されたイランでの研究では、110組の家族を対象に「問題解決の手順を学ぶ教育」を8週間行ったところ、介護者の負担スコアが有意に下がったと報告されています(Sarmadi, 2025)。

2023年に公開された23本の研究をまとめた分析でも、「問題解決の手順」と「脳卒中の知識」を組み合わせた支援が、家族の負担を軽くする効果が最も強いと結論されています(Mack, 2023)。

つまり、「何が起こりやすいかを知り、起きたときの対処法を持っておく」ことが、漠然とした不安を減らす最大の武器になります。

②本人と家族が「一緒に」受ける支援

家族だけで頑張るのではなく、ご本人とご家族が一緒に受ける支援も効果があると示されています。

2021年に公開された11本の研究をまとめた分析では、本人と家族をペアで支援するプログラムが、家族の介護負担を有意に減らしたと報告されていますMou, 2021)。

2023年に中国で行われた162組の家族を対象とした研究でも、退院前に3回の対面教育、退院後に4回の電話相談を受けたご家族は、3か月後でも介護負担が有意に軽い状態を保っていたと報告されています(Mou, 2023)。

本人と家族の関係性をふくめてサポートする視点が大切ということです。

③電話・オンラインで受けられる支援

遠方に住んでいる方や、外出が難しいご家族には、電話・オンラインで受けられる支援も選択肢になります。

2022年に公開された15本の研究をまとめた分析では、電話やインターネットを使った教育プログラムが、家族のうつ症状を軽くする効果が確認されていますChin, 2022)。

2023年に米国の退役軍人医療センターで行われた研究では、看護師が電話とオンラインで介護者の問題解決をサポートするプログラムが試され、家族の介護スキルが向上する傾向が示されましたQuinn, 2023)。

近所に頼れる人がいなくても、電話・オンラインなら使える支援があります。

④作業療法士による生活面のサポート

2026年に公開された12本の研究をまとめた分析では、作業療法士が生活動作・住環境・家族の役割の3つに踏み込んで支援すると、家族の介護負担が有意に下がると報告されていますLiu, 2026)。

たとえば、移乗のやり方を一緒に練習する、トイレや浴室の環境を整える、介護をしながらでも続けられる役割を相談する、といった支援です。

2025年に公開された30本の研究をまとめた分析でも、退院前後に専門職が継続的にサポートする「移行期ケア」は、ご本人と家族の双方の生活の質を高めると示されています(Veronese, 2025)。

BRAINの判断!
BRAINでは、ご本人のリハビリと並行して「介助方法のレクチャー」や「自宅の動線アドバイス」を家族向けに行うことを大切にしています。家族が知識を持つほど、毎日の介護で「どうすればいいかわからない」という不安が減ります。これは研究データとも一致します。

毎日の暮らしでできる介護疲れの予防|5つの工夫

サービスを使うことに加えて、毎日の暮らしの中でできる工夫もあります。

どれも「介護を続けるためのセルフケア」として、早めに取り入れるほど効果が大きい方法です

①「自分の休息時間」を予定に組み込む

休息は「余裕ができたら取るもの」ではなく、最初から予定に組み込むものです。

週に1回でも「この時間は自分のための時間」と決めて、デイサービスやヘルパーを入れることで、心の余裕が大きく変わりますFauziah, 2022)。

「休んでいる場合じゃない」という気持ちは、長く介護を続けるほど自分を苦しめます。

②腰痛・肩こりを我慢しない

体の痛みは介護疲れと深く関係しています。

2022年に公開された研究では、腰痛があるご家族は、ない方に比べてうつになるリスクが高いと報告されていますFauziah, 2022)。

介助のときの腰の使い方を学ぶ、福祉用具を使う、整形外科にかかる――どれも介護を続けるための投資です。

③睡眠を最優先で確保する

夜間の見守りや排泄介助で眠れない状態が続くと、判断力も気力も大きく落ちます。

2026年に公開された研究でも、介護者の不眠と気分の落ち込みは強く関連すると報告されています(Şirin Ahısha, 2026)。

夜眠れない状態が2週間以上続くなら、ショートステイで「夜の安心」をまとめて取り戻す選択肢があります

④同じ立場の人とつながる

同じ脳卒中のご家族を介護している人とつながると、自分だけではないと感じられます。

家族会・患者会・オンラインコミュニティなど、形はさまざまです。

地域包括支援センターや病院のソーシャルワーカーに、地域で活動している家族会の情報を聞くことができます。

⑤「うつのサイン」が出たら専門家に相談する

気分の落ち込みが2週間以上続く、楽しいと感じる時間がなくなった、夜眠れない――。

こうしたサインが続くときは、「介護のせいだから仕方ない」と片付けず、かかりつけ医や心療内科・精神科に相談してください

介護者ご自身がうつになると、ご本人のケアも続けられなくなります。

ご本人が脳卒中後うつかもしれないと感じる方には、別記事「脳卒中後うつ|やる気が出ないは後遺症かもしれない」も参考になります。

やってはいけないこと|介護疲れを悪化させるパターン

家族で介護をしている方が、つい陥りがちな悪循環があります。

以下のパターンは、疲れを長引かせ、最後に介護を続けられなくなる原因になります

  • 「家族なんだから自分で見るのが当たり前」と一人で抱え込む:介護保険サービスは「使う権利」がある制度です。罪悪感を持つ必要はありません。
  • 不調を訴えにくいご本人の気持ちを優先しすぎる:ご本人の希望を尊重する姿勢は大切ですが、介護者が倒れたら本末転倒です。
  • 家族間で介護の負担を一人に集中させる:「同居している人がやればいい」と決めつけず、役割を分担する話し合いを早めに行います。
  • サービス利用を「申し訳ない」と感じて控える:結果として介護者が体調を崩し、医療費がかさむケースもあります。
  • 「もう少し回復したらラクになるはず」と現状を放置する:回復には時間がかかります。今の負担を軽くする対策を並行して進めるのが現実的です。
BRAINの判断!
BRAINでは、リハビリの面談のなかでご家族の状態にも必ず目を配るようにしています。ご本人のリハビリが続くかどうかは、ご家族が健康でいられるかどうかと表裏一体です。「家族のリハビリ」という考え方を持っていただけると、結果的にご本人の回復にもつながります。

役立つ相談窓口・地域の支援先

介護疲れを一人で抱えないために、相談できる窓口は複数あります。

  • 地域包括支援センター:市区町村が設置している総合相談窓口。介護保険の申請、ケアマネジャー紹介、地域のサービス情報まで無料で相談できます。
  • ケアマネジャー(介護支援専門員):介護保険を使い始めたら担当が決まります。サービスの組み合わせや変更の相談窓口です。
  • 医療ソーシャルワーカー(MSW):入院中の病院に在籍。退院後の生活、社会資源の活用について相談できます。
  • かかりつけ医・心療内科・精神科:介護者自身の心と体の不調が続く場合は早めに受診してください。
  • 脳卒中相談窓口:一部の認定病院に設置されています。脳卒中の方とご家族向けに、生活・リハビリ・福祉サービスについて幅広く対応します。
  • 家族会・患者会:同じ立場のご家族とつながれる場です。地域包括支援センターで情報を確認できます。

よくある質問(FAQ)

Q. 介護保険を使うのは、まだ早い気がします。いつから申請したらいいですか?

退院が決まった時点で申請の準備を始めて問題ありません。

申請から認定までに通常1か月程度かかるため、退院後すぐにサービスを使いたい場合は早めの動き出しが必要です

入院中の病院のMSWに相談すると、申請手続きをサポートしてもらえます。

Q. 仕事を辞めるべきか悩んでいます。どう考えればよいですか?

結論から言えば、できる限り「すぐに辞めない」選択をおすすめします。

介護離職は収入が減るだけでなく、介護後の社会復帰も難しくなることが知られています

まずは介護休業・介護休暇・短時間勤務などの制度を確認し、サービスを最大限使ったうえでの就労継続を検討してください。

会社の人事や、地域の介護離職防止の相談窓口(厚生労働省「仕事と介護の両立支援」)も活用できます。

Q. ショートステイは「申し訳ない」と感じます。利用してもいいですか?

ショートステイは、家族の休息のために制度設計された正規のサービスです。

レスパイトケアは「家族の燃え尽き予防」のための仕組みとして、医療や福祉の現場で位置付けられています

定期的に利用することで、ご家族が長く介護を続けられ、ご本人にとっても安定したケアにつながります。

Q. ご本人がリハビリのやる気を失っています。家族はどうすればいいですか?

本人のやる気の低下は、脳卒中後の症状のひとつとして起こることがあります。

家族が「頑張って」と励まし続けることで、かえって関係性が悪くなる場合もあります。

家族としての関わり方は、別記事「リハビリのモチベーションが続かない|本人と家族ができること」で詳しく解説しています。

Q. 退院直後で何から手をつければいいかわかりません

発症直後から退院までの流れと、退院後にやるべきことは別記事「家族が脳卒中になった|発症直後から退院までにやるべきこと」でまとめています。

遠方からの介護を考えている方は、別記事「親が脳梗塞になったら|子の立場でできること・遠距離介護」も参考になります。

まとめ

  • 脳卒中の介護疲れは、家族の半数前後が経験するごく一般的な問題
  • 原因は身体・時間・心・お金の4つが重なって起こる
  • 介護保険のデイサービス・ショートステイ・訪問サービスを活用するのが基本
  • 「介護のやり方を学ぶ教育」と「本人と一緒に受ける支援」は研究でも効果が示されている
  • 自分の休息時間を予定に組み込み、睡眠と腰痛対策を優先する
  • 2週間以上気分の落ち込みが続いたら、必ず専門家に相談する

次にやるべきこと:まずは地域包括支援センターに電話して、「家族が介護で疲れている」と伝えてください。それだけで、使えるサービスの整理が始まります。

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この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断や治療の代わりになるものではありません。症状や治療については、必ず担当の医師や療法士、ケアマネジャーにご相談ください。

参考文献

  1. Liu X, et al. Optimising support for stroke caregiver burden: a systematic review and meta-analysis of randomised clinical trials on occupational therapy-related interventions. BMC Neurol. 2026. PMID: 42163206
  2. Yunding J, et al. Stroke caregiving in Asia: A scoping review of caregiver burden. Dialogues Health. 2026. PMID: 41658432
  3. Kelani H, et al. Effectiveness of Individual Psychoeducational Interventions for Caregivers of Stroke Patients: A Systematic Review and Meta-Analysis. J Clin Psychol Med Settings. 2026. PMID: 41091309
  4. Mou H, et al. Effectiveness of dyadic psychoeducational intervention for stroke survivors and family caregivers on functional and psychosocial health: A systematic review and meta-analysis. Int J Nurs Stud. 2021;120:103969. PMID: 34052538
  5. Mou H, et al. The effects of a family-focused dyadic psychoeducational intervention for stroke survivors and their family caregivers: A randomised controlled trial. Int J Nurs Stud. 2023;143:104507. PMID: 37149953
  6. Chin WJ, et al. Effectiveness of technology-based interventions on psychological morbidities, quality of life for informal caregivers of stroke survivors: A systematic review and meta-analysis. J Adv Nurs. 2022;78(2):447-474. PMID: 34904746
  7. Mack A, et al. Interventions for Caregivers of People Who Have Had a Stroke: A Systematic Review. Am J Occup Ther. 2023;77(2):7702180020. PMID: 36795373
  8. Sarmadi S, et al. The effect of education based on the seven-step (7E) learning cycle on the quality of life of stroke patients and the care burden of their caregivers: a randomized clinical trial. Top Stroke Rehabil. 2025. PMID: 40340829
  9. Quinn EB, et al. Effect of a telephone and web-based problem-solving intervention for stroke caregivers on stroke patient activities of daily living: A randomized controlled trial. Clin Rehabil. 2023;37(8):1099-1111. PMID: 36847253
  10. Veronese M, et al. The transitional care from hospital to home for stroke survivors and their caregivers: A systematic review. J Vasc Nurs. 2025. PMID: 40484579
  11. Kringle EA, et al. Dyad interventions for health-related quality of life, activity, and participation after stroke: a systematic review. Disabil Rehabil. 2025. PMID: 40720510
  12. Cheng HY, et al. Influence of psychological responses of caregiving on the perceived health of family caregivers to acute stroke survivors. Medicine (Baltimore). 2022;101(40):e30962. PMID: 36197251
  13. Kojima Y, et al. Burden in caregivers of patients with schizophrenia, depression, dementia, and stroke in Japan: comparative analysis of quality of life, work productivity, and qualitative caregiving burden. BMC Psychiatry. 2024;24(1):598. PMID: 39223532
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  15. Şirin Ahısha B, et al. Caregiver burden and its relationship with mood and insomnia severity in caregivers of stroke patients. Ir J Med Sci. 2026. PMID: 42029814

最終更新:2026年5月